延期
2004年12月6日午前9時30分に入院の手続きをしました
直ぐにX線検査・血液凝固試験・肺活量や薬品に対する反応検査など・・・を行ない入院病棟へ
担当看護師から入院病棟の施設の案内やルールなどの説明を受けて病室へ
そこは4人部屋で、私は入り口の傍で左側、向かいの方は物静かに本を読んでいます
隣りの方はベッドに腰掛けてテレビを見ていて向かいの窓際の方はボーッと窓の外を眺めていました
「今日からお世話になります、よろしくお願い致します m(__)m」
皆さん何処の治療をしているのか解りませんがここは5病棟、外科の入院病棟ですからいずれにしても何らかの手術を受けたかこれから受ける方々です
取り敢えず病院支給の寝巻きに着替えて荷物の整理も終わり落ちついたので休むことにしました
私は静かにゆっくりと落ちついて休みたかったので廻りの方々と余り会話も交わさずにベッドに入りました
ものの1時間もしないうちに室内の状況が解ってきました
向かいの方は相変わらず静かに本を読んでいましたが、隣りの方はかなり大きめの音でTVを見続けています
そして向かいの窓際の方はズーーーッとブツブツ独り言を言いながらラジオを掛けています
なかなか静かに静養する環境では無いようです
暫らくして看護師さんが様子を見に来られたので事情を話して個室をお願いしました
残念ながら個室は満室でしたが「2〜3日後には退院なさる方が居られるので移ることが出きるでしょう」とのことでした
そして実はこれが重大なことなのですが・・・ここ数日の間考えていた事をお願いすることにしました
「鈴木先生とお話したいのですがご都合は如何でしょうか?」
看護師さんは鈴木先生の状況を確認しに行かれ
「今、丁度居られますのでIC室(患者と医者で治療方針などを話し合う部室)でお伺いするそうです」
これは良かった・・・
IC室に入るといつものように鈴木先生がニコニコと迎えて下さいました
医 「どうしました?」
私 「実は・・・手術は覚悟を決めていますが・・・少し先に延ばして頂けませんか?」
医 「え!・・・」
私 「手術の前に化学療法を試して頂けませんでしょうか?」
この提案は正に私の命を掛けた博打なのです
「緊急に手術をしなければならない状況」との説明を受けながら腸閉塞の危険を承知での提案でした・・・
当然拒否されて、更に無理にお願いをするつもりで心を決めていました
しかし、先生は一瞬驚いたような表情を見せましたが以外にもあっさりと
医 「良いでしょう・・・ご本人がそう希望なさるのでしたら」
医 「手術前に化学療法を行うことも珍しくはありませんから」
医 「でも検査は全て受けて頂きますよ・・・ところでどれくらいの期間を考えていますか?」
私 「取り敢えず・・・一ヶ月位では・・・」
医 「化学療法は週に1回で6回で1クールになりますから・・・では先ずは1クールと言うことで」
医 「でもあまり効果は期待は出来ませんよ」
私 「はい」
医 「化学療法であれば入院の必要は無いので検査が終わったら一時退院して頂いて通院治療に切り替えましょう」
医 「毎週水曜日では如何ですか?」
私 「できれば木曜日にお願いしたいのですが」
医 「良いですよ」
医 「では9日に一時退院ということにしましょう・・・ところで奥さんはご了解ですか?」
私 「未だ話していませんが間も無く病院に来るはずですから・・・」
「抗癌剤治療を水曜日に」と言われたのを無理に木曜日に替えて頂いたのは石碾屋は水木曜日の連休ですがブティックの方は水曜日のみが休みだからで、これからの先の見えない私の病状の変化を考えると水曜日は少しでも妻と過ごす休日を確保したかったからでした
病室に戻ると丁度妻が来たところでした
直ぐにIC室に戻ってまた話し合いをしました
私 「今、先生に化学療法をお願いしたところだ」
妻 「・・・!」
医 「ご本人の希望ですから・・・奥様もご了解して頂けますね」
妻 「・・・・・・・・はい」いかにもしぶしぶと言った感じです
医 「もし奥の方の患部だけだったら手術したんでしょうがね」
私 「はい、やはり人工肛門を考えると・・・もう少し考える時間を下さい」
妻は不満そうでしたが病室に戻ると私の考えを説明しました
ここのところ出来るだけ客観的に冷静に判断したつもりの私の治療方針でした
私 「先ず、手術は絶対に嫌だと言うのでは無いが最終の治療法として選択肢は残す」
私 「化学療法や免疫療法を色々と試しながら効果が少しでも認められたら時間を掛けてその方法を続ける」
私 「全く効果が認められなかったり悪い方向に進むようだったら手術をする」
妻 「でもやはり心配です、もし腸閉塞をおこしたら・・・」
私 「今でもまだ下痢症状は続いている」
私 「下痢症状が続いている限り腸閉塞は無いと思う」
私 「もし、下痢が止まって更に便秘のようになったら手術をする」
妻 「・・・」
渋る妻を無理矢理説得すると直ぐに北海道の友人に電話をしました
蕎麦繋がりのネットで知り合い夏の終わりに北海道に蕎麦の産地を尋ねた折に大変お世話になった方です
偶然ですがこの方は「アガリクス」を栽培している会社にお勤めなのです
私 「お久しぶりです・・・実は私癌になりまして突然ですが御社で栽培しているアガリクスを分けて頂けませんか?」
友 「えーーーっ!!!それは・・・」
友 「勿論良いですよ!乾燥したものを煎じてエキスを取り入れる方が良いと思います」
友 「早速使用説明書を付けてお送りします」
私 「ありがとうございます。春になったらまたお邪魔しますのでよろしくお願い致します」
友 「そうですね、再会を楽しみにしています」
民間療法を含む様々な治療法をネットで調べたいのですが病院にいたのでは何も出来ません
通院に備えての準備第一段階は終わりました