石臼再生の記録

2002年3月16日にたまたま庭石として埋められてしまう古い石臼の墓場状態を見てしまいました
蕎麦大好き人間の私としてはあまりの哀れさに放っておけず、たとえ幾つでも蘇らせてあげようと我慢できずに買ってしまった古い石臼、再生とは言ったものの石臼に関しては全くのド素人・・・どこから手をつけて、どのようにしたら良いものやら・・・
ネットを検索し石臼に関する情報収集を開始しました

参考にさせて頂いたのは飛騨高山の田口氏によるサイト「五合庵」の中の「石臼の目立て」及び大坂の信濃屋そば製粉株式会社様の「石臼目立てワークショップ」、石臼研究の第一人者三輪茂雄先生の「石臼&紛体工学」などの貴重な情報でした
また「インターネット蕎麦の会」のMLメンバーの皆様より有益な沢山のアドバイスを頂きました

試し碾きは総て玄蕎麦の碾きぐるみで行い,篩いの条件は総て以下の通りです
蕎麦殻は 11メッシュ目開き1.6mmで取り除く
1番粉は100メッシュ目開き150μmで篩い2番臼へ
2番粉は 34メッシュ目開き450μmで篩い3番臼へ
3番粉は 34メッシュ目開き450μmで篩い終了

2002年3月17日再生1号
以上の情報を元に再生を開始、最初の臼は欲張ってチョット大きいものを選びました
この臼はとても運が良くワイヤーブラシで汚れを落とし、洗っただけでほとんどそのままでも結構蕎麦を碾く事ができました
2002年3月18日
しばらくはそのまま使おうかとも思ったのですが、今後のことも有り目立てに挑戦してみました
この先どうなるか解らないので余計なものを買い込まずにタガネ1本だけ
どこから手を付けて良いものやら・・・取り敢えず粉の通りが良いように溝を若干掘り下げながら整備して台地の部分の全面に丹念に丹念に細かい傷を付けて行く
キンキンキンキン・・・キンキンキンキン・・・キンキンキンキンキーンキン・・・・
何とも思っていなかったがリズムに乗ってくるとハンマーで叩くタガネの音が実に楽しい

結果は、驚いたことに1番粉が極端に増加し、3番粉が激減しています
かなり細かく碾けるようになりましたようで一応初めての目立ては成功したようです (^.^)
まずはホッとしたところ・・・思ったよりは呆気なかった・・・
蕎麦を打ってみると、とにかくビックリする位蕎麦の味が違う!香りが違う!・・・粉の碾き方一つでこんなに蕎麦の味が変わるものなのか・・・(@_@)
もうこれしかない・・・本気でかからなくては・・・

2002年3月20日再生2号
前の再生に気を良くしたので早速2台目をGetし気を入れて再挑戦です
これは失敗しても成功した1号が有るので安心して思いっきり取りかかれます
前回同様磨いて洗って準備しましたが、今回は心棒を支える部分が取れていましたので(幸い下臼に埋まっていました)心棒の再生から行うことになりました
上臼に受け金具の金輪を埋めこむのに一般的には木片を使用するようですが、私は中心を簡単に出すことが出来るように和紙(*1)をきつく巻いて埋め込み、下臼は手元に有ったケヤキの木片を丸く削り、ドリルで穴を開けて心棒をハンマーで打ちこみました
芯ができたところで数回空碾きをして擦り跡の付いた部分を叩いて行く、目立てに対する考え方にも余裕が若干出てきた
叩いたところが低くなる、また擦り合わせて擦り跡が付いたところを叩くの繰り返し
どのような粉を取るにはどのように目立てをするかを考える余裕がやっと幾らか出てきた
篩いの条件は全く1台目と同じくしての試し碾きの結果は予想以上の好成績で、殆ど1台目と同じ結果を得ることが出来ました
ここまでで新たに買った道具は¥350の平タガネ1本のみで済んでいます
楽しい・・・蕎麦が旨い・・・楽しい・・・なんだか嵌りそうだな (^_^;)

(*1) やはり後の粗碾用に再目立ての際に木片に直しました (^^ゞ

2002年4月2日再生3号、2002年4月3日再生4号
一挙に2台・・・
殆ど毎日の古道具屋さん通いにご主人が「昨日は欠勤でしたね・・・」だって (^^ゞ
組み合わせを捜すために山の上に登って、上から順番に持ち上げて、合わせてみて、移動して、また捜して掘り出しての繰り返し、腕の筋肉が痛くなってきた
でも石臼ってそれぞれの味が有りますね、石が違うし目も違う、それぞれ個性があって眺めているだけでも楽しくなってきた
上下が合わないときは合わない時なりに楽しめるしこれまでは恐る恐るやってきた目立てもかなり大胆にできるようになった、慣れって恐ろしいくらい簡単に進行する、MLで病気って言われたが単なる石臼病と言うよりも石臼中毒になったようだ・・・
ここに書き込む時も最初はかなり緊張感があったがいくらか精神的に余裕が出てきた
タガネがなまってしまったので超硬合金付きの柄の付いたタタキを買ってきた¥3,675
作業能率がグンとアップしたのと、道具屋さんに持っていった蕎麦を「こんな蕎麦は初めて食べた!」と誉められたのに気を良くしてとうとうダイヤモンドカッターとカップワイヤブラシを付けてディスクグラインダーまで買ってしまった¥10,000

ここからは目立て方も1回碾きに軌道修正して再生2号も目立て再修正、思考錯誤が続くが玄蕎麦1回碾きで34メッシュ以下の歩留まりが62%になったし、丸抜きだったら90%以上
玄蕎麦が北海動産の小粒なのでこれくらいだったら満足、満足
ここまで来るともう止まらない・・・止まらない・・・止まらない・・・
お前はまだやる気なのか???
並べて置く場所も無くなってきたぞ!

次は5号・・・はたして何処まで行くのやら・・・(^^ゞ 

2002年4月13日再生5号
またゲットしてしまった・・・(^_^;)
早速・・・と思ったがこの臼は養子縁組が決まった・・・幸せに成って欲しい (^.^)
次を捜しに行かねば

2002年5月26日再生6号
しばらくぶりで古道具屋に行ってきた
爺さんによると見に来た方がおられたらしいがもしかして蓮さんご紹介の方かもしれないが定かではない
早速山登りしてみたが、見える範囲内ではめぼしいブツは大分少なくなってきた、上下バラではそれなりに良さそうなのも見えるのだが上下がなかなか揃わない
とは言いつつも何とかゲット・・・持って帰って洗ってみたら「うん・・」それなりに行けそう (^.^)
心棒が無いので造らねばならない、今日は溝だけ彫ってまた洗って取り敢えずは写真撮影を
心棒作成と取りつけは後にして先ずは擦り合わせを確認して目立てをしよう
2002年5月27日に目立て終了
自分の目立てによる石臼製粉のイメージを写真で確認できるようにした
イメージ通りだったので良かったと言うか安心した (^_-)

もう1台目を付けて来たのがあるので近い内に行かなくては (^^ゞ

2002年5月28日再生7号
いよいよ来ましたラッキーセブン
とうとう再生も7号まで来てしまいました
皿の部分の面が若干ブリが落ちるが全体としてはとても良い
廻してみると心棒の出が少ないので全体にブレて廻っている・・・心棒を直さねば
心棒を抜こうと思ったが錆びついていて心棒を支える木も含めて下臼と一体化しているのでなかなか心棒が取れない
かなりてこずって心棒を抜いて良く見ると錆びでかなり肥満化している、抜けないようにするには最高だがいざ抜くのに苦労する
抜出した心棒をハンマーで叩く・・・叩く・・・錆びを落とせば未だ使用可
木片を加工して心棒を埋め直したらブレも収まり快調・・・快調
まだまだ続く・・・とは言っても置く場所が無くなってきた (ーー;)

2002-06-21 再生7号記念として「ラッキーセブンプレゼント」を行い、神奈川県南足柄市の庄司さんにプレゼント (^_^)

2003年5月10日救出8号
7号以来1年が経ってしまいました (^^ゞ
予定外の石碾屋開店があったためにかなりのブランクになってしまいました
最近になっていくらか余裕が出たためにチョコチョコ古道具屋さんを覗く機会が有りました
見つけたのが8号です
これは予備としてしばらくはそのままディスプレイに・・・
引き続き9号と10号もゲットしましたがご紹介は後ほど (^_-)

2003年5月13日救出9号・再生10号
またまた止まらなくなってきた (^^ゞ
救出9号は未だ手付かずでそのまま・・・
再生10は心棒の交換と目立てが終わりましたので玄蕎麦で試し碾きをしたところ微細分のとても良い粉が碾けました
群馬県の方とご縁があり2003−5−29に群馬県に嫁いで行きました
次は9号を何とかしなくては・・・11号も気になる・・・

以後も継続しておりますが割愛させて頂きます m(__)m

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