石臼再生の目立て偏

原理を知れば怖くない

  1. 物入れ穴から入った蕎麦の実は物配りで上臼と下臼の荒い目に引っ掛かり上臼の回転によって上下臼の間に挟まれて捻られる様に潰され砕かれる
  2. 粗く砕かれた蕎麦の実は次々と溝に落ちて行くが上臼の回転動作により外に向かうと同時に台形の部分に押されるように掻き上げられる
  3. 台地の上に掻き上げられた粗い粒子は上臼と下臼の細かい傷に引っ掛かりながら更に細かく捻り潰され、砕かれながら順次に次の溝に送られる
  4. 上臼の回転運動によりこの粉砕動作が何度も繰り返され更に細かく砕かれながら徐々に外に向けて送られる
  5. 外周部に到達した細かく砕かれた粒子は支えている上臼の重みにより更に擦り合わされて微紛化され排出される
  6. 書かれている数式は私にはチンプンカンプンだがこのような数式が成り立つらしい→臼と粒子の粉砕条件
    注)私の動画とは臼の回転方向が逆になっています

    回転式石臼での製粉の原理は以上のように簡単なのですが「どこを」「どれくらい」「どのように」目立てするかにより得られる蕎麦粉の状態が変化します
    古い石臼を目立てする場合もどの様な蕎麦粉が欲しいのかにより目立ての方法を石臼の状態に合わせて決めて行きます
    石臼の中で「粗く砕く」「細かく砕く」「微細紛化する」といった手順をキチンと順序良く辿れるように目立てを行います
    私のこれまでの経験から1回碾き用に目立てする場合の大きなポイントの1部を拾うと以下のように

使用している道具

平タガネ

ハンマー

ワイヤーブラシ

これ1本だけでも何とか
でも効率が悪い

タガネを叩く
ビシャン替りにも使った

細かい部分の汚れ落し

特殊ハンマー    
or
      コヤスケ小

グラインダー
and
ダイヤモンドカッター

ワイヤーカップブラシ

超硬付き
細かい部分の目立て

溝切りと平面削り

石臼の最初の掃除用

コヤスケ    
or
     タタキ

 

超硬付き
目立て用

 

再生2号を玄蕎麦1回碾き用に目立てする

写真をクリックすると拡大写真をご覧頂けます

下臼の形は富士山型、フクミはあまり付いていない8分割なので主溝8本、副溝5本の構造です、本来であれば全体を削るところですがかなり状態が良いのでそのまま溝切りと目立てだけで試してみます
上臼の溝の一部に間違いが見られますがそれ程の影響は無いと判断し間違い部分を除いて溝を切りなおします、1回碾き微細紛用にしたいので溝の深さは3mm位にして外周に向かって徐々に浅くしています

数回空廻ししてみるとその擦り跡で臼の状態が良く解ります、この臼はエッジ部分が全く擦れ跡がついていません、上臼の円周状と下臼の一部に擦り跡がついていますので下臼の一部が高い事になります
下臼の擦り跡が付いた部分をタガネで少しづつ叩いて低くします、叩き終わったらまた擦り合わせを確認して更に擦れたところを根気良く叩いて行き、上下臼のエッジ部分だけに均等な擦り跡が付く様になったら終了です

1回碾き微細紛用に目立てをする際に心掛けたのは
この臼の場合はフクミが余り付いていないので物配りの碾き始めに当る部分の斜度を緩やかにして出来るだけ目を荒くしてフクミの役割を持たせました
更に物配り円周付近は特に目立てを荒くして外周に向かって徐々に細かくして行きゆっくりと徐々に砕かれ製粉されるように仕上げました、玄蕎麦は滑り易いので試し碾をしながら砕ける大きさに合わせて滑らない様に目立てを行います

試し碾きの臼の中を確認しました
写真で確認できるように上臼の外周部付近にのみ粉が付着していますので、ここで特に微細紛化が行われたことをハッキリと見ることが出来ます

試し碾きの中の詳細写真です
玄蕎麦が綺麗に砕かれていて大きな粗い粒はほとんど見えません

かなり細かく良く碾けています
玄蕎麦の1回碾きですが、写真では既に11メッシュで鬼皮は除いてあります
玄蕎麦から34メッシュまでの粉で重量比62%の歩留まりでした
写真左上100メッシュ、左下34メッシュ、右上さな粉、右下20メッシュ
全体的にチョット小振りの蕎麦の実なので若干鬼皮の分量が多くなると考えられ上々だと思います

 上記再生2号を粗碾き用に目立し直す

再目立て前

再目立て後

 

溝を若干深く緩やかにして目を極端に荒くし、擦るよりも砕く方にシフトさせたつもりです

試し碾きの上臼を見ると明かに前よりも外周部付近の擦り合わせ部分が減っています

粗い粉が多くなりましたがこれでも玄蕎麦から34メッシュの歩留まりは58%でした

 

上記目立てで丸抜きを碾いて見ました

写真をクリックすると拡大写真をご覧頂けます

粗めの真っ白い粉がとても綺麗です
目立てを変える前から見ると出てきた粉は大分粗くなっています

臼の外に排出された粉です

臼の上の粉です 

上臼の粉の付き方です
ホントの縁だけに擦り合わされた粉が付いてここだけが微細紛化しているのが解ります

20メッシュで篩った粗碾き粉です
大きさ、粗さの確認の為に抜と玄蕎麦を置いてみました
本当にザラザラしていてまるで砂のような手触りがします
これを繋ぎ無しの生粉で水打ちにすると・・・ (^^ゞ

20メッシュのさな粉です
歩留まりは85%でした
別の微細紛用の臼でもう一回碾いて混ぜ込んでも良いかも知れません

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